ゆめゆめ

今日は最近知った、(私にとって)新しい日本語の紹介です。

「ゆめゆめ忘れるな」決して、断じて
「ゆめゆめ考えもしなかった」少しも、全く

これらの意味は分かりますでしょうか?

元々の出展はこちら。

「汝、ゆめゆめ女人に近づくことなかれ」
(訳)おまえ、決して女人に近づいてはならない
出展:宇治拾遺 一四・一

「ゆめゆめ粗略(そらく)を存ずまじうふ」
(訳)少しも粗末に扱おうとは思いません
出展:平家物語 七・忠度都落

何となく分かりましたでしょうか?

「ゆめゆめ忘れるな」は
「決して忘れるな」「断じて忘れるな」

「ゆめゆめ考えもしなかった」は
「少しも考えもしなかった」「全く考えもしなかった」

それぞれこんな意味になります。

そして、漢字はどう書くかというと
「努努」「努々」と書きます。なんと!

私は最初、ひらがなで知ったので「夢夢」「夢々」だと思っていました。
※パソコンなどで「ゆめゆめ」と入力すると「努努」と出てきますよ

「ゆめゆめ忘れるな」は
「ぼぅーっとしていて忘れてはいけませんよ、お前さん」

「ゆめゆめ考えもしなかった」は
「私には夢のようなことすぎて、とてもじゃないけれど考えられないわ」

こんな感じかと思っていました。否定形だけれど、ふわふわしているような優しい感じの印象があったのですが、全然違いました。ふわふわどころか、「決して」「断じて」「少しも」「全く」といった、強くはっきりとした表現で、漢字も「努」という真逆な印象でして。

ふむ。まだまだ学ぶ日本語は多そうです。

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youseeaandiseeb
Written by youseeaandiseeb
東京在住のグラフィック&デジタルデザイナー。 ものづくり、文化芸術、旅、そしてたまに宇宙についてのブログです。 私の視点を通して、この豊かな世界を紹介していきたいと思います。英語でも書いてます。