ワンワン
前回のブログで、オノマトペ(擬声語・擬態語)について調べていた時に面白いものを見つけたので、今日はそのことについてです。
まずは、擬声語と擬態語それぞれの定義について今一度。
擬音語擬音語は物が発する音を字句で模倣したもの。同じ言語でも時代によって異なる。例えば、狂言などで犬の鳴き声は「びよ」と表現される。カタカナで表記されることが比較的多い(擬声語と呼ぶこともあるが現在は擬音語の方が一般的である。また、擬音語の下位類の、人や動物が発する声を模した語を擬声語と呼ぶ立場もある)。 なお、擬音語と擬態語との境界は時々截然としない。例えば、「ざあざあ水を浴びる」における「ざあざあ」は、身に降りかかってたてている音だとも、水が際限なく大量に降り注ぐさまを表しているともとれるため、擬音語か擬態語かは決めにくい。
(ウィキペディアより)
そして擬態語。
擬態語状態や感情などの音を発しないものを字句で模倣したものである。(本来、擬声語には含まれない)。 「擬態語」をさらに下位区分して、「きらっ」「ひらひら」「ぶるぶる」のように外面的なありさまを表す「擬容語」、「ガーン」「ぎくり」のように内面的な感情を表す「擬情語」に分類する立場もあるが、厳密な区別は難しい。 また、日本語には「たっぷり」「ちょうど」のように擬態語と一般語彙の中間的なものもある。擬態語の多さは日本語の特徴でもある。
(ウィキペディアより)
ちなみに、前回のブログで紹介した大発明「シーン」は擬態語に属します。擬態語は感覚に直接訴えかけるので、どなたが作ったのかは不明ですが想像力とセンスが素晴らしいなぁと思います。思わず表情場がゆるんでしまう。擬態語の多さが日本語の特徴でもあるそうで、音や言葉での表現の繊細さ、それからマンガ文化にもつながりそうな予感がします。
さて、擬態語についてもっと掘り下げたいところですが、今日は擬音語の「ワンワン」についてです。
というのも、「同じ現象だけれども、人によって捉え方が違う」ことに非常に興味がある私なので、「ワンワン」が言語によって表現が違うことに食いついたからです。
「ワンワン」と言えば犬の鳴き声、と日本で生まれ育った人ならば10人中10人の同意を得れるくらい共通認識じゃないかと思うのですが、いやいや世界は広いんですよ。その言語圏で多く飼われている犬種にもよるんじゃないの?なんて考えも横切ったりしますが、とりあえずはその音と表記の違いを。
- 日本語 …… wan-wan(ワンワン)
- 英語 …… bow-wow, bark-bark, woof-woof, arf-arf, ruff-ruff
- ドイツ語 …… wau-wau
- フランス語 …… ouaf-ouaf
- スペイン語 …… guau-guau
- オランダ語 …… waf, woef, waf waf, woef woef
- イタリア語 …… bau-bau
- ノルウェー語 …… voff-voff
- スウェーデン語 …… voff
- フィンランド語 …… hau-hau
- ハンガリー語 …… vau-vau
- ロシア語 …… gaf-gaf
- 中国語 …… wang-wang(汪汪)
- 韓国語 …… meong-meong
- ヒンディー語 …… bhu-bhu
- タイ語 …… hong-hong, wob-wob
- スワヒリ語 …… gon-gon
- アラビア語 …… hau-hau
- ヘブライ語 …… hav-hav
- タガログ語 …… hao-hao
- サモア語 …… baw-gaw
- カタルーニャ語 …… bub-bub
- インドネシア語 …… guk-guk
- ポルトガル語 …… au-au
- ポーランド語 …… hau-hau
(ウィキペディアより)
バウワウ・バークバーク・ウッフウッフ・ルフルフ・ワウワウ・ウォフウォフ・ガウガウ・ワフワフ・ヴォフヴォフ・ハウハウ・ガフガフ・ミョンミョン・ブフブフ・ホンホン・ハオハオ・バウガウ・バブバブ・グクグク・アウアウ
それぞれの言語や音をアルファベット表記、そしてカタカナ表記にすることがすでに難しいとは思うのですが、それでもこの違いはとても面白いですねー。ワンワンじゃなくても、どれもそれっぽい表現で、犬種の想像までしたくなるような音たち。
意図せず調べてしまったオノマトペ。まだまだ奥は深そうだし、そこから飛躍して、言語ではない音の代替表現(人の言葉をピアノの音階で表現したりする方法)なんかも面白そう!またまた興味深いテーマを見つけてしまいました。
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