内側と外側

いつの間にか梅雨シリーズになってきました最近のブログですが、やはり気分は天気に左右されるところが多いもの、ということで今日は雨の日に思い出す歌についてです。

映画「思い出のマーニー」の主題歌”Fine On The Outside(外側にいても大丈夫)”。なぜかふと雨の日、特に夏前の梅雨の時期に思い出すこの曲。メロディも歌詞も雨の日に似合う曲だなと思います。

動画にもありますが、こちらが和訳の歌詞です。

Fine On The Outside
小さい頃からずっと 友達は少ないほう
だから平気でいられるようになったの
ひとりでも ひとりでも

これからも外側にいたっていいの
学校ではひとりで食べるのが好き
いつもそう ずっといると思う
ここに ここに

これからも外側にいたっていいの
夜更けに何時間も 自分の部屋で座って月を眺め
誰が私の名前を知っているか思いをめぐらす
もし私が死んだら 泣いてくれる?
私の顔を覚えていてくれる?

ある日 家を出たの
荷物をまとめて 自分の過去から遠く離れて
笑う 笑う

だから外側にいても大丈夫な気がする

ときに迷い ときにわからなくなって
ときに ぜんぜん大丈夫じゃなくなって
泣いてしまう 泣いてしまう 泣いてしまう

夜更けに何時間も 自分の部屋で座って月を眺め
誰が私の名前を知っているか思いをめぐらす
もし私が死んだら 泣いてくれる?
私の顔を覚えていてくれる?

思い出のマーニーの主題歌ということもあって、10歳くらいの女の子の気持ちを歌っている印象があります。その子は、お友達とワイワイ集まって何かやるというよりも、本が好きで休憩時間やお昼はいつもひとりでいる子。自分の気持ちを表現することは苦手で、口数が少ないから何を考えているのかわからない、と言われてしまう。でも、本を通してたくさんの世界を知っているし、想像力も豊か。それから、冷静に客観的にこの世界を見る目があって、世界の不思議にまっすぐに向き合って、何でだろう?という思いをいつも追いかけている。凛とした大人っぽい雰囲気をまとっている不思議な魅力がある女の子。もしこの子に会ったとしたら、そのまっすぐで純粋な瞳に目を奪われると同時に、怖くて目をそらしてしまうかもしれないな、と思うくらいキレイな強さを持った子、というイメージでしょうか。

この歌は、「大丈夫」じゃないその子の気持ちを表現している、切なくも美しい曲だなと感じます。ですが、孤独を恐れず、寂しさを受け入れて十分に感じとる、といった自分に向き合う作業を丁寧にしている人には、真の強さと美しさと個性的な魅力があるように思います。そして、そういう人は私は好きです。

この子の涙と雨が重なったイメージとして思い出されるのと、メロディも合わせて世界観がとても雨の日に似合うな、と思います。ゆっくりと自分を見つめるにはもってこいのBGMになると思いますが、いかがでしょうか?

「思い出のマーニー」予告編

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youseeaandiseeb
Written by youseeaandiseeb
東京在住のグラフィック&デジタルデザイナー。 ものづくり、文化芸術、旅、そしてたまに宇宙についてのブログです。 私の視点を通して、この豊かな世界を紹介していきたいと思います。英語でも書いてます。