前回のブログ「笹の葉さらさら」に続く七夕シリーズ。2回目の今回は「五色の短冊」です。
中国古来の行事「乞巧奠(きこうでん)」では五色の糸を飾っていたのですが、日本に伝わってからは、和歌を飾るために短冊に変わりました。そして、短冊に願いごとや「天の川」など七夕にちなんだことばや絵を書いて、笹の葉につるすように転じたのは一般庶民に広まった江戸時代から。ちなみに、七夕は中国、韓国、台湾などでも風習として残っていますが、願い事を短冊に書いて笹の葉につるすことは日本だけ。歌や書き物をするのが好きな文化なんだな、と改めて思いました。
それから五色にも意味があって、中国の陰陽五行説に基づいた色が由来です。陰陽五行説とは、すべてのものは「陰・陽」の相反する2つの側面を持ち、この世の全ての根源である「木・火・土・金・水」の5つの要素を有すとする説です。この5つの要素に当てはめた色が「青・赤・黄・白・黒」で、それぞれにきちんと意味があるんです。