デザイナーを15年以上もやっていると、自分のジャンルのデザイン(グラフィック&デジタル)以外の「作り手」の気持ちにも自然に意識が向くようになります。
何でできているのかな?どうやって作ったのかな?どんな目的があるのかな?なんて裏舞台にも想像が及ぶようになり、ジャンルが違っても同じ思いがあったり、また新しい発見があったりと学びが多くて楽しいのです。
私は、デザイナーや職人さんを始めとしたあらゆる「作り手」が大好きなのですが、できあがったモノから見えてくる、彼らの愛情表現シリーズとして今日のタイトルをつけました。機能としての目的以外に、文化的に情緒に訴えかけたり、社会的に使命感を持っていたりするモノを紹介することで、機能以外の役割にも目を向けて欲しいな、という思いがあるのです。
1回目の今日は、尾形光琳デザイン「あかり障子」。
先日熱海にあるMOA美術館に行って来たのですが、広大な敷地内には美術館以外にも能楽堂や茶室、日本庭園などの施設があり、見所満載で素敵な場所です。そして、尾形光琳が最晩年の5年間を過ごし国宝を描いたと考えられている数寄屋造の建物「光琳屋敷(復元)」にある、障子についてです。