ハワイイ島 – 生き物 –
に続いて、今日はハワイ島の生き物についてです。
ハワイイ島 – 気候 –でも紹介したのですが、地球上の13の気候帯のうち、ハワイ島には11存在しているほど場所によって気候が異なります。
四国の半分くらいの大きさの島で、11種類の気候を体験できるなんて特別な場所ですね。
人が住めるような場所には動植物も多くいて、身近に感じることができます。というのも、私がいいなハワイ島と思ったひとつに、鳥が近くにいること。オープンエアなレストランで食事をしていると、だいたい鳥が寄ってきて、テーブルやイスにチョンと止まってこちらを見ます。ちっちゃな鳥が近くにきて、首をかしげたりする姿はとーっても可愛らしい。
それから、鳥の鳴き声がよく聞こえて来ます。他の国や地域で自然が豊かな場所に行った時でも、こんなに鳥の声が聞こえたことはなかったように思います。そしてその声がまた綺麗でよく通るから聞こえやすいというのもあるのかも。暖かな風、のんびりした空気、寄せては返す波の音、木々をゆらす風の音、高くてキレイな鳥の声…。
これぞハワイだわ!なんて、イメージしていたハワイを感じていたのですが、ガイドさんに教えて頂いたことがあります。ハワイ島の植物のほとんどは外来種であること。それから、鳥たちも多くは外来種で人間によって持ち込まれた種であることを学びました。
太平洋に浮かぶ小さな島。そこは大陸からは隔絶されていて、かつては固有の生態系を持っていました。蚊もアリもいなかったそうです。もちろん哺乳類なんていません。鳥たちには天敵がいないので争う必要もなく、行動範囲を広げる必要がないので、飛ぶ必要さえなくなった種もあったんだそう。
そこへ最初の入植者ポリネシア人が住みはじめました。彼らは鳥を食料にしたり羽を飾りとして使用しました。それから、ジェームス・クックがやってきてヨーロッパの文化が持ち込まれます。ヤギ、ヒツジ、ウシ、ブタなどの哺乳類と一緒にノミ、シラミ、蚊なども入ってきて本来の生態系を変えていきます。今では固有の植物は全体の5%と言われ、固有の鳥たちも7割は絶滅か絶滅に瀕しているそうです。
起こることは中立で、良い悪いの判断をしているのは自分だということは頭で理解しているよう努め、私が体験した現象を見て、聞いて、感じたことをブログに書いているのですが、この経緯を知ると手放しに「ハワイ島いいよねー!」とは言えないな、と思いました。知識は、思考それから感情に影響を与えますね。
さて!気を取り直して、固有の鳥であるハワイミツスイ類との出会いについてです。彼らはとても繊細なので山の中に住んでおり、人の気配がするとすぐに飛び去ってしまいます。ツアーの道中、山の中に入って行った時のことですが、ふと見た先に強烈な赤色の小さな鳥に目を奪われました。周りの植物は少し濡れていて更に濃くなっている緑に、目が覚めるような鮮やかな赤。ガイドさんに聞くと「イイヴィだよ。ハワイミツスイ類だよ」と教えてくれました。ハワイミツスイ類は宝石のようだと形容されるくらい美しいと言われているのですが、その通り。くちばしまで真っ赤なスズメくらいの大きさの小さな鳥は、瞬時に私を虜にしたのですが「見つかった!」と言わんばかりにすぐに飛び去ってしまいました。一瞬の出会いでしたが、今でもあの強烈な赤は印象に残っています。
43万年前に誕生したと言われるハワイ島には、それまでの長いストーリーはありますが、固有の植物、鳥たち、それから外来種の生き物たちにも、滞在中はたくさんの動植物に出会い素晴らしい時間を過ごすことができました。
ハワイの鳥や植物について詳しく書かれているサイトです
http://www.hayaloha.com/h160806-hawaii-birds-history/
ここからは私が撮った植物と鳥の写真です
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