wagashi asobi

今日は、東京都大田区にある和菓子屋さん「wagashi asobi」のご紹介です。

「一瞬一粒(ひとつひとつ)に想いを込めてつくる。」を理念にした和菓子職人3人のブランド。代表の稲葉基大さんからブランドについてのお話を聞かせて頂く機会があり、このブランドを知ったのですが、とても素敵な考えを持ってお仕事をされています。

虎屋さんで長くお勤めされていて、ニューヨーク支店での勤務もされていたそうですが、帰国後独立され今年で7年目だそうです。この「wagashi asobi」には商品は2つしありません。稲葉さん渾身の作「ハーブのらくがん」と、パートナーの浅野さんの自信作「ドライフルーツの羊羹」です。

+和菓子店としてのwagashi asobi

多店舗拡大路線ではなく、皆様に可愛がっていただける商店街の小さな和菓子屋を目指しています。
販売する商品を浅野・稲葉二人の自信作「ドライフルーツの羊羹」と「ハーブのらくがん」の二種類に絞り込むことで、心を込めて商品の管理と品質向上に取り組んでいます。地元の方々に自慢の手土産として選んで頂けるような和菓子に育てていきたいと思っています。

wagashi asobiウェブサイトより)

ドライフルーツの羊羹

ハーブのらくがん

何よりも地元の方を一番に考える姿勢がとても素敵だと思いました。その明確な理念からは、真っ直ぐで自信を持った強さを感じますが、とても丁寧で謙虚な姿勢をお持ちで、また現状維持ではなく常によりよいことを、と和菓子を通しての可能性を探って挑戦されていることも素晴らしいなと思います。

また、どんな思いを持ってお仕事をされているのか端的に表現してくださいました。

「職業と仕事」
職業:和菓子職人
仕事:人に喜んでもらうこと

「作業と仕事」
作業:まんじゅうを包む
仕事:他人より1個でも多く作る方法を考える、次の工程の人のためにどうするかを考える。作業 + 考える = 仕事

「技術と技能」
技術:マニュアル化できる誰でもできること(伝承できる)
技能:体得して身につけるもの(次の世代に渡せないもの)

実は、お話の冒頭にこの3つのお話があったので、この時点ですでにお話に引き込まれブランドのファンになっていました。

この3つについてどう思われますか?作り手として、作り手好きとしてのひいき目もあるかもしれないですが、何となく思っていたことを端的に、的確に言葉にして分かりやすくお話してくださったので、私の中ではかなり腑に落ちるものがあり、きっとどんなお仕事の人にも当てはまると思って、ブログで紹介しようと思ったのです。

以前紹介したスウェーデンのコーヒー(アウトドア)ブランド「Lemmel Kaffe」もそうですが、小さなブランドだからこその強みを活かして、何よりも商品に深い愛情を持ってお仕事を楽しんでいらっしゃる姿勢は通じるものがあると思いました。そして、その作り手の思いは必ず受け手には伝わるものだと改めて感じました。

wagashi asobiは東京都大田区にお店もありますし、オンラインで注文も受けているようです。特別な日に、特別な人へ、特別な和菓子をオリジナルで作ってもくれるようなので、琴線に触れた方は是非お問い合わせしてみてくださいね。

http://wagashi-asobi.com

それから、この素敵なブランドについてもっと知りたい方は、本も販売しています。
「スモール&ローカルなビジネスモデルの作り方や和菓子という文化に対する思想や哲学をまとめた一冊です。」とのことですが、本自体も素敵な仕様なので、手元に置いておきたい一冊です。

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youseeaandiseeb
Written by youseeaandiseeb
東京在住のグラフィック&デジタルデザイナー。 ものづくり、文化芸術、旅、そしてたまに宇宙についてのブログです。 私の視点を通して、この豊かな世界を紹介していきたいと思います。英語でも書いてます。